平成26年12月号
(第200版)
〜 私を元気づけてくれる犬の力  〜
 
迫田病院 山添

  最近、人間の都合で、犬を飼えなくなったからと簡単に保健所に引き取ってもらう、犬の処分に困り果てた、ブリーダーが遺棄する等の事件が、テレビ、新聞等で取り上げられています。そんな報道など受け、心が痛みます。なぜなら、私もペットを飼っている一人ですから・・・・
  8年前の今頃、まったく、動物を飼うつもりもなかった私が、ひょいとしたことから小型犬(シーズ)を飼うこととなりました。出会いは、ペットショップのショーウインドの中で飼い主を探すような場所ではなく、まさしく、保健所から譲りうけた犬でした。前の飼主は、高齢の方で養う事が出来なくなったため、保健所に処分をお願いされたそうです。出会った際は、毛並みがぼさぼさで汚い感じの容姿でしたが、人なつっこくて、仕草可愛く一発で気に入りすぐに連れて帰りました。

  名前は(ルイ)オスです。性格は優しく、甘えん坊です。私たちとの出会いがあり、ルイは命を取り留めました。しかし、保健所で過ごした数日間は、死を待つ不安や恐怖があったに違いありません。こんな体験をしたルイですが、何かの縁で私たちと出会い一緒に生活する事となったわけですから、そんなつらい体験をした分“幸せ”にしてあげようと家族で誓い育ててきました。あれから8年がたち、今では、私たち家族の一員として大きな顔して生活しています。ルイは、私たち家族の役割を理解しているのか、散歩担当の主人が、リードの準備を始めると前足を伸ばし準備運動をして待ちます。食生活などの世話は私で、エサ、水などが空っぽの時は、皿を手でカサカサとたたいて教えたりもします。言葉は通じませんが、私たちの日々の動きを観察していると思います。仕事の時は、後追いなどしませんが、休日私たちが、出かける準備をすると、連れて行ってほしい感じで付きまとったりします。ドライブが好きで、ルイを連れて、出かけたりすることも多いです。
  子育ても終わり、夫婦の会話も少なくなりがちですが、ルイがいることで、会話も途絶えずに済んでいます。ありがたいことです。また、仕事が終わり帰宅すると、全身で喜んで私たちを迎えてくれる仕草に疲れが吹き飛びます。これぞアニマルセラピー。ルイが私たち家族のストレスを癒してくれ、明日への活力になっているのは間違いないと思います。小型犬の寿命は15年といいますが、出来るだけ長生きしてもらえるよう、健康管理など気を付けながら、これからも、責任もって育てていきたいと思っています。
  最近、知り合いの方の愛犬が病気で亡くなったことを聞きました、一生懸命看病をされ見取りまで責任をもってされたことは、とても素晴らしい事だと思います。きっと愛犬も感謝し旅立つたと思います。いつか私たち家族にも別れの日も訪れるのでしょうが、出会った時の誓いを忘れず、“幸せ”な生活を過ごさせたいと思っています。
  ペットを飼う人たちが、家族同様、最後まで責任もって育て悲しい事件が起きないような社会になってほしいと願っています。
  今年も、あと1か月、街はクリスマスムードが高まりにぎわっています。私たち家族もルイを含め、今年1年無事に終われそうです。来年も楽しい1年を過ごせるように願いたいと思います。


〜 初老期の学生 〜
 
サンヒルきよたけ 春田

  平成23年から2年間、学生と仕事との両立で奮闘していました、正看護師の資格取得のために熊本の通信制の看護専門学校に通学です。40才代半ばの初老期、体力や気力、身体能力が低下している年齢で、更年期症状も始まりつつある時期です。精神のコントロールと体調管理しつつとてもきつかったのですが、自分でほめたい程よく頑張った、充実した時期でした。
  20才代前半、正看護師を夢見ていましたが、睡眠不足と精神コントロールできずに挫折し退学した心残りがありました。しかし、これまで踏ん切りがつかずに日々を過ごしていた時、同僚の楠田さんが通信制の看護学校に入学し頑張っている姿を見て決心がついたのでした。通学中、挫折しそうになり、何のために私は通学しているのか自分に問いかけたり、楠田さんに「楠田さんのせいで・・・。」などと愚痴をこぼしていましたが、今では背中を押してくれた楠田さんに感謝しています。

  通学1年目は、授業及びレポート、テストで単位取得。2年目は、授業及びレポート、実習、国試へ向けての授業と模試。覚えたつもりでも覚えておらず、くり返し教科書や資料の同じページを開く日々でした。また、睡眠時間3~4時間、スルメやガムをかみながら、気易めの栄養ドリンクや「眠々打破」を飲みながら、眠気を必死にこらえ、コンビニ食で食事をすませ、連日学校の日は、熊本の弟宅に宿泊させてもらっていました。登校日は週末のことが多く、小姑のいる週末に弟カップルは気遣い申し訳なかったと思います。ビールやスイーツ片手に宿泊したおかげでしょうか、その彼女も義妹となり感謝しています。
  そして、卒業できるまで大好きなビールを禁酒し願をかけました。おかげで食に走り、3Kgも体重増加し、ジーンズのボタンをかけるのもやっとです。悲しいことに現在も体重維持中です。
  また、この間愛車も頑張ってくれ限界に達し、うなりながら廃車となりました。愛車にも感謝です。
  しかし、もっと感謝したいのは、入学試験の時推薦状を書いて頂いた施設長はもちろんのこと、入所係のスタッフです。厳しい勤務の中、非力ながら私の通学によりさらに、人手不足となり勤務し、応援して頂きました。「頑張れ。」と声をかけてくれたり、ジュースを差し入れてくれたりなど有り難いことです。おかげで無事資格取得し、恩返しのつもりで仕事をしていますが、仲々実践が伴なわず迷惑をかけていますが・・・。この気持を忘れず、色々なことに感謝し更年期とつきあいながら頑張っていきたいと思います。