前日に五ヶ瀬町のやまめの里に宿泊し、朝8時過ぎマイクロバスで登山口へ移動。メンバーは地元のベテラン山岳ガイドさんを含め、5名です。ガイドさんの指導でストレッチをしっかり行ない、登山開始。前夜の五ヶ瀬ワインとオーストリア産チーズも力になり、全員順調にルートを進みます。
以前はルートを覆うように笹が茂っていたのですが、今回は笹は全く見かけません。ガイドさんの話では、近年はどんぐりを食べるようになって多産・小型化した鹿が数を増やし、スズタケの笹も食べ尽くしているそうです。その一方で、狩猟ハンターは激減し、ブナ林保護のために鹿や猪の駆除を呼びかけてもハンターが集まらないという問題もあるようです。
途中に柵を二重に設けて、鹿から山シャクヤクやその山の固有植物を守る風景を目の当たりにしました。「自然を回復することは、よいならんですわ」と呟くガイドさんの言葉が妙に胸に残りました。街に住む私たちは、山の自然が崩壊することがやがて土石流や水不足に繋がっていくことをあまり自覚せず日々生活しています。山に住む人々の努力に頭がさがります。
さて、山では様々な花に出会うことも楽しみです。シャクナゲも岩山に美しく咲いています。シャクナゲはつぼみの方が開花した花よりずっと色が濃いです。ワチガイソウというかわいい小花も初めてのご対面です。美しさでは花にも劣らないベテランガイドさんのぶれのない軽やかな下山姿を追いながら、みんな必死で後に続くこと約1時間。すると、そこには今まで見たこともない白っぽい満開の桜が私たちを迎えてくれたのです。1日頑張ったご褒美です
登山はときに人生に例えられることもありますが、私たちは美味しいお弁当を食べたり
美しい花を眺めたりすること楽しみにして、これからもマイペースで続けていきたいと思います。 |